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事例33:受診状況等証明書が決定の決め手になった事例
(気分障害)

傷病名

 気分障害

年金の種類  障害基礎年金
等級  2級
請求方法  事後重症請求
年齢・性別  40歳・女性

 「あなたはどうせもらえないから書かないと医師に言われた」

 「医療相談室に相談したらあきらめた方がいいと説得された」

 障害年金の仕事に関わって、何度となく聞かされた言葉です。とりわけその医師は手強く、病院に同行した時も「今まで私が診断書を書いて受給できたのは統合失調症の1例だけです。」と妙な自慢をされて「それでも書けと言うなら書きますよ」「頼まれても嘘は書きませんよ。」

 思わずこちらも「一言もそんなお願いはしていませんから。」私が先に診察室を出た後、本人に向かって「この忙しいのに余計な仕事を増やして」と大きくため息をついたそうです。総合病院は重篤な患者さんが多く、忙しさもそれだけ過酷なのかもしれません。

 

 真理子さん(仮名)はもう20年もうつ状態に苦しんでいて今の病院は4件目でした。彼女にとって「精神科」は、敷居が高く、最初は神経科クリニック(この時は心身症と診断)、次に精神科に行ったものの薬が合わず、すぐその後内科に併設された心療内科、だんだん悪化して現在の病院の精神科に入院後一旦元の心療内科に戻りましたが、また状態が悪化して戻ったところでした。心療内科の医師はカウンセリングもしてくれて本人も長く信頼を寄せて通っていたので、ならばそちらで診断書を書けないかと打診したところ烈火のごとく怒り断られました。真理子さんもその豹変ぶりに驚いていましたが、今思えば精神保健指定医でないので書けなかったのかもしれません(原則気分障害の診断書は精神保健指定医又は精神科を標榜する医師に書いてもらうことになっています)。

 

 さて総合病院の医師は何とか書いてくれたものの、出来上がった診断書の内容はやはり厳しいものでした。日常生活状況を細かく書いて資料として渡したにもかかわらず、日常生活能力の判定欄は一番左か次のところのみ。唯一の救いは日常生活能力の程度が3というところ。判定と程度が多少バランスがとれていませんが、これはまだ望みがあると、補強する意味で彼女が普段困っていることを詳しく書いた別紙を一緒につけて提出しました。しばらくして機構から連絡があり「2番目の病院でも初診証明を提出してくれ」と言われました。「2番目の病院に行っていたのもかなり前のようなので、そこで証明が取れなければその次の病院でも取り寄せてください」とのことです。初診の証明というのは初めてその病気の症状が現れた時であり、診断書と違って証明は何科でもいい筈ですので、最初驚きました。ただ、これは逆に脈があるから連絡がきたのかもと思いました。3番目の病院は例の罵倒されたところなので初診の証明も嫌がられそうな気がしました。逆に2番目の病院は以前別件で何度かやり取りしたことがあって今までも意外と記録が残っているところだったので、望みをかけました。出来上がった証明は、前後のつながりがよくわかる内容でした。精神障害の方は往々にして記憶がずれていたりしますので、この証明で病状の流れも繋がりました。

 

 彼女はあの病院の薬が合わない、やはり精神科には抵抗があったと嫌っていたけれども、その病院の証明が受給に繋がったと思います。また彼女は一貫して請求するという気持ちが揺らぎませんでした。あきらめない心が成功に導いてくれたのかもしれません。

 

担当社労士 M.K(秋田県)

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