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事例24:不支給決定であきらめず、再請求で1級を受給
(頚椎損傷・うつ)

傷病名  頚髄損傷・うつ症状
年金の種類  障害基礎年金
等級  1級
請求方法  頚椎損傷:事後重症請求  うつ症状:障害認定日請求(遡及)
年齢・性別  30代・男性

 田中一郎さん(仮名、30歳代)は建築技術者。民家の屋根に上って作業中に、誤って地上に転落、後頭部を強打しました。両手足がしびれて動かず、救急搬送先の病院で頚髄損傷と診断されました。手術後、リハビリに努めましたが、なかなか機能が回復せず、障害年金を裁定請求しました。しかし、不支給決定でした。決定の見直しを求めて審査請求をすることになり、この時点で支援要請がありました。

 裁定請求で提出した診断書のコピーを見せてもらったところ、症状がとても軽く書かれていました。ご家族が作成した病歴・就労状況等申立書の内容とずいぶん違います。ご家族は、医師に再考をお願いしたものの受け入れてもらえず、やむなく、そのまま提出されたそうです。

 念のため、日本年金機構に不支給理由を問い合わせてみたところ、「診断書の内容が軽く、認定医が『3級にも該当しない。』と判断した。」とのことです。田中さんは転落事故当時、国民年金でしたので、2級以上と認定されなければ、障害年金を受給できません。審査請求は、裁定請求での日本年金機構の判断が間違っていたかどうかを問うものとされています。ですから、「この診断書では、2級に届かないと認定されても、間違っているとは言いづらい。審査請求をしても決定が覆る可能性は低い。」と思わざるを得ませんでした。

 そこで、田中さんには、審査請求を断念して、裁定請求を最初からやり直すことを提案しました。いわゆる、再請求です。田中さんは、前回の請求後に、通院の便を考えて自宅近くの病院に転院していました。病院が変われば、医師の判断も変わる可能性がありますから、期待が持てます。また、仕事が出来なくなったのを悩んだのか、うつ症状で心療内科の病院にも通院しているとのことでした。そこで、両方の病院で診断書を作成してもらうことにしました。診断書の種類は、「肢体」と「精神」です。

 裁定請求では、診断書がとても重要視されます。医師に正確な診断書を書いてもらわなければなりません。請求をする側にとっては、いわば、ここが勝負どころです。ご家族には、田中さんの自宅での日常生活を、それぞれの診断書の項目に従って詳しく書いてもらいました。もちろん、私も手伝いましたが、ご家族はよくがんばって文書にまとめてくれました。そして、この文書を、診断書の作成を依頼するときに、白紙の診断書と一緒に医師に手渡しました。

 作成された診断書はどちらも、田中さんの症状を正確に反映したものと思えました。再請求の結果は、「肢体」が2級、「精神」が2級、併合認定で1級、というものでした。

 簡単にあきらめないことと診断書取得時にがんばることの大切さを改めて認識しました。

 

担当社労士 T.W(兵庫県)

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